体外受精で行う卵胞刺激ホルモンとは?

2019年9月27日

はるねクリニック銀座では、患者さんに合わせた治療の提案・選択をしています。
体外受精における卵巣刺激法(薬等で卵巣に働きかけてより多くの卵を取り出す方法)は、1つの方法しかない訳でなく、さまざまなものがあります。
今回は、卵胞発育を促す方法として5つの方法を見てみましょう。

クロミフェンによる低卵巣刺激法

クロミフェン(薬名:クロミッド錠)は長年使われてきている代表的な排卵誘発剤です。
これを飲むことで、「エストロゲンが十分に出てない=卵胞がまだ育っていない」と脳に伝達させ、しっかりとFSH(卵胞刺激ホルモン)を分泌するよう促す作用が期待できます。
FSHがしっかりと出た結果、卵胞の発育が促されます。

デメリットとして、長く服用すると頚管粘液の分泌が減ったり、子宮内膜が薄くなり受精卵の着床に影響したりします。
また、卵巣が過剰に腫れて痛みを伴うことがあります。
クロミッドの副作用が強く出る方には、効果のマイルドなシクロフェニル(薬名:セキソビット錠)や、アロマターゼ阻害薬(薬名:フェマーラ錠)を処方することもあります。

低卵巣刺激法が向いている方
・卵巣機能が低下している方
・なるべく自然な方法で治療したいが、自然排卵周期で卵胞が発育しづらい方
・卵巣機能が極端に低下している方以外のほぼ全ての方

アンタゴニスト法

月経3日目から排卵誘発剤の注射(FSH製剤やHMG製剤)を開始し、卵胞がある程度発育してきたらGnRHアンタゴニストを注射、採卵のタイミングを調節する方法です。

3~4日ごとに通院し、超音波検査などで卵胞の育ち具合を確認しながら注射を継続して、採卵日が決定したら排卵誘発剤とアンタゴニストの注射を止め、HCG注射あるいはアゴニスト点鼻薬へ。
これにより卵子の成熟を促し、34~36時間後に採卵します。

アンタゴニスト法が向いている方
・卵巣機能が極端に低下している方以外の多くの方

ロング法

予定月経開始日の約1週間前頃から採卵までの間、GnRHアゴニストの点鼻薬(卵胞成熟を促すFSH(卵胞刺激ホルモン)や排卵を誘発するLH(黄体化ホルモン)などの働きを抑制させる)を利用します。
月経予定日の2~3日前になったら今度は卵巣を刺激して卵胞を発育させるために排卵誘発剤(FSH注射またはHMG注射)を使用します。

数回に渡り病院への通院があり、超音波検査などで卵胞の育ち具合を確認しながら注射を継続して採卵日が決定したら点鼻薬と排卵誘発剤の注射を止め、HCG注射へ。これにより卵子の成熟を促し、34~36時間後に採卵します。

メリットとしては、多くの卵子が摂れる可能性があること、採卵する前に排卵してしまうリスクが低いこと。
デメリットとしては、排卵誘発剤の使用量が多めとなること、卵巣過剰刺激症候群のリスクが高めであること、採卵後に卵巣を休ませる期間が長めになることが挙げられます。

ロング法が向いている方
・採卵日の事前特定を最優先される方
・卵胞が成熟する前にLH分泌を開始してしまう体質だが卵巣機能が高い方

ショート法

GnRHアゴニストの点鼻薬を月経開始から採卵まで使用する方法です。
この治療の投与初期にはFSH(卵胞刺激ホルモン)が大量に分泌されるため、この現象を利用して卵胞を育てます。

メリットはロング法に比べ期間は短く薬の量も少なく済みます。

ショート法が向いている方
・卵巣機能が低下してきている方、高齢の方
・ロング法でなかなか効果が得られなかった方

自然周期法

薬を使わない方法のことを指しますが、自然と出てきた卵胞の発育を促し、採卵前に排卵することを抑えるためHMG注射を使用したりすることもあります。

メリットは短期的には経済的負担が少ない、周期を開けずに繰り返し採卵できる、新鮮胚移植ができる可能性があることです。
デメリットとしては、卵胞が育たなかったり、採卵前に排卵してしまいキャンセルになることがある、採卵しても卵子が採れなかったり、受精しなったり発育しなかったりして移植までいかないこともある、などです。

自然周期法が向いている方
・卵巣予備機能が低下している方
・FSHが高値である方
・希望者

不妊治療の相談はお気軽にご連絡ください

排卵を促す方法は、患者さん一人ひとりの意思やご状況が異なるため「これ!」というものはありません。
今回ご紹介した5つの方法にも向き不向きやご年齢など関わってきます。
はるねクリニック銀座では、治療前に相談できる場として、無料不妊セミナー生殖心理カウンセラーによる初回無料相談と患者さんが相談しやすい環境に力を入れています。
1人で悩まず気軽に私たちを頼ってくださいね。


Posted by 東京 銀座 不妊治療 婦人科 女医|はるねクリニック銀座 / 院長ブログ