ステップアップしていく不妊治療の進め方

2019年6月14日

以前、不妊症の原因はさまざまなため検査を受ける男女の状況や調べる対象目的に合わせて検査を行うことについてお話ししましたね。
詳しく知りたい方は、「目的別!不妊検査の選び方」をご覧ください。
不妊症の原因は人それぞれです。
検査で原因を探りながら、段階的に治療を行っていきます。
不妊治療がどのように進んでいくのか、一つひとつ順を追ってお伝えしましょう。

一般不妊治療と高度医療

不妊治療には、一般不妊治療高度医療のふたつがあります。
一般不妊治療は、薬や人工授精などによって妊娠しやすい状態をつくり出すことはしますが、あくまでも精子と卵子が自然に卵管で受精することを目指すものです。
一方、高度医療は、卵子を体外にとり出して精子と混ぜ合わせたり、受精させたりという高度な技術を必要とする治療を行います。

最初は一般不妊治療を段階的に進め、それでも妊娠にいたらない場合は高度医療に進む流れです。

人によっては次のステップをとばすこともある

不妊症の原因は複雑で、ひとりの人が複数の原因を抱えていることもあります。
そのため、検査や治療を試みながら、一歩一歩原因を究明し、治療を進めていくことが重要です。
「不妊治療は時間がかかる」といわれるのは、そのためです。
ただし原因によっては、次のステップをとばし、その次のステップに進むこともあります。
両方の卵管が完全に詰まっているとか、重度の男性不妊があるとわかった場合などは、一般不妊治療をしても結果が出ないことがわかっているので、早い段階で高度医療に進みます。

一般不妊治療をする期間は約2年

一般不妊治療はだいたい2年を目安に行うのがふつうです。
これは、そのまま一般不妊治療を続けても、それ以後に妊娠する確率が低いことが考えられます。
また、高度医療に進んで体外受精を行ったところ、思わぬ不妊原因が判明することもあるからです。
たとえば、卵子の周囲の透明帯がかたいために精子が自力で中に入れないということがあります。このように、高度医療に進んだからこそわかることです。
30代後半や40代の人の場合は、時間がとても貴重になってくるので、2年という期間を待たず早めに高度医療に進むことが多くなっています。

いきなり高度医療に進めば、早く妊娠する?

一般不妊治療で妊娠するとは限らないなら、一般不妊治療をせずに、すぐに高度医療に進んで体外受精を行ったほうが早く妊娠できるのではと思われがちです。
しかし現実には、そうはいかないようです。
というのは、検査や治療を一歩ずつ確実に積み重ねる中で浮かび上がってくる原因や問題点があるからです。
それをふまえて体外受精をしないと、なかなか妊娠できなかった場合に、何が原因なのかがわからず、結局最初から検査をやり直さなければならなくなります。
ですから、一見遠回りに思えるかもしれませんが、検査と治療を確実に積かさねたうえで展望を切り開いていくことが大切です。

不妊治療はこうして進む!

不妊治療は、一歩一歩階段を上がるようにステップアップしながら進みます。
ステップ1をふまえてステップ2へ進み、それでも妊娠しない場合はステップ3へ。
そして、一般不妊治療でなかなか結果がでない場合は、高度医療に進みます。
●一般不妊治療

STEP1.各種の検査を行って不妊原因を明らかにするための期間(約3ヶ月)
・初診
・各種不妊検査
・カウンセリング
・不妊学級(勉強会など)
→基本的なタイミング指導(基礎体温表を観察しながら行う)

ヒューナーテストの結果がよくない場合、軽度の男性不妊
⇒STEP3へ
両側の卵管が完全に詰まっている場合、重度の男性不妊
⇒STEP4へ

STEP2.ステップ1をふまえ、治療を行う期間(約1年)
たとえば排卵障害がある場合は作用が穏やかな飲み薬を使うなど、基本的な治療を行う
→より精度の高いタイミング指導(超音波検査で卵胞の大きさを確認するなどしながら行う)
STEP3.ステップ2をふまえ、より高度な治療を行う期間(約6ヶ月~1年)
たとえば排卵障害がある場合は、飲み薬よりも強力な注射による治療を試みるなど、さらに高度な治療を行う
→人工授精
タイミング指導や人工授精についてはこちら

●高度医療

STEP4.一般不妊治療では結果がでなかったことをふまえ、高度医療を行う期間
→体外受精、場合によって顕微授精(ギフト法)

治療による妊娠率は?

一般不妊治療で妊娠にいたる人は約4割、高度医療に進んで妊娠にいたる人も同じく約4割。
つまり、治療をした人のうち約8割は妊娠している。
この数字を高いと感じるか、それとも低いと感じるかは人それぞれだろうが、治療によって全員が必ず妊娠できるとは限らないということは頭のすみに入れておきたいです。
ただし、医学は確実に進歩しているので、将来はもっと妊娠率が上がる可能性があります。

はるねクリニック銀座では治療中のカウンセリングも充実

不妊治療は階段を一歩一歩上がっていくことで、ご自身の体調等に合わせて不妊治療に当たることが可能です。
その際に、治療を受ける方の不安が少しでも和らぐよう、よりよい治療を選択できるよう、生殖心理カウンセリングを設けています。
カウンセラーも過去に不妊治療の経験があるので皆さんに寄り添ったカウンセリングを努めています。
心理カウンセラー紹介はこちらをご確認ください。
まずはお気軽にご相談してくださいね。


Posted by 東京 銀座 不妊治療 婦人科 女医|はるねクリニック銀座 / 院長ブログ