なかなか赤ちゃんができないのはなぜ?不妊治療が増えた原因は?

2018年11月16日

はるねクリニックには、毎日多くの女性あるいはご夫婦がご相談にいらっしゃいます。
その中で、友達や親戚たちから赤ちゃんができたと嬉しい報告を受ける反面、
「どうして私は赤ちゃんができないのだろう」と1人で悩んでしまう方が見受けられます。

なかなか赤ちゃんができないと悩んでいる人は実はたくさんいます。
今回は、不妊症の原因と不妊症が増えた背景についてお話していきますね。

夫婦の8〜10組に1組が、赤ちゃんができないと悩んでいる

WHO(世界保健機関)では、1年間以上自然に赤ちゃんができないことを不妊症と定義しています。
以前までは、2年というのが一般的とされてきましたが、海外の諸機関にて1年としているため、平成27年8月より日本産婦人科学会でも1年となりました。

赤ちゃんが欲しいと思い避妊をせずに自然にまかせていたところ、夫婦の90%が2年以内に妊娠するという統計があります。
逆にいうと、2年たっても妊娠しない夫婦が10%はいるということです。

10分の1という確率は、思いの外高いものです。
赤ちゃんが欲しいと思っているのになかなかできないという現実に直面すると、「なぜ私たちだけが」という思いがしてきますが、世の中には同じように思い悩んでいる人たちがたくさんいます。
このように、不妊の問題はけっして特別なことではありません。

不妊の原因は男女双方にある

「WHO(世界保健機関)による7273カップルの不妊症の原因調査」によると、「女性のみに原因がある」が40%と一番多いのですが、「男性のみにある」「男女双方にある」ともに24%と相当数にのぼることがわかります。原因不明は11%で検査等を行っても断定することが難しいことがうかがえます。

不妊治療を受けている人の数は?

治療を受けている人の数は、推定によると28万4800人。
この数字は、平成10年度厚生科学研究費補助金厚生科学特別研究「生殖補助医療技術に対する医師及び国民の意識に関する研究」において推計された調査時点における患者数です。
治療の内容では、次のような数字も出ています。

・人工授精を行った人:約3万6000人

・体外受精を行った人:約3万2000人

・顕微授精を行った人:約1万6000人

体外受精や顕微授精ができる病院・クリニックは増えつつあるので、現在、数はもっと増加しているようです。

不妊症の人は増えている?!

近年の不妊治療の進歩は目をみはるものがあり、昔だったらあきらめなければならなかった症例でも、妊娠のチャンスが得られるようになってきました。
そのため、不妊専門の病院やクリニックも増え、数多くの患者さんが治療に通っています。
一方で医療現場では、不妊に悩む人たちが増えているという実感もあり、その原因として次のことが指摘されています。

1.女性の晩婚化で、30代になってから妊娠を望む人が増えてきている。昔に比べ、女性のキャリア形成をする環境が整ってきたからこそ、結婚時期が先延ばしになり、それにあわせて妊娠時期も年齢を重ねてからと時期を見送ることが増えてきたようです。

2.子宮内膜症や子宮筋腫など、不妊につながる病気にかかる人が増えている。

子宮内膜は、言葉のとおり子宮の中にある組織です。
子宮内膜症とは、この子宮内膜に似た組織が子宮以外の場所に増えたり、悪化したりした病気をいいます。
子宮内膜症は不妊原因と関わりがあり、排卵障害や卵子のピックアップ障害、受精障害、受精卵の輸送障害、着床障害が挙げられます。
また、子宮筋腫も子宮内膜症と同様に不妊原因に関係します。

3.性感染症が増えてきている。

性感染症は、男女ともに発生するものが多く、平成28年に厚生労働省が発表した「性感染症の発生動向と対策の現状」では、年間報告数は性器クラミジアが総数2万4000件以上の報告が出ています。
その他の性器ヘルペスや淋菌、尖圭コンジローマの感染症も5000件を越える報告数があります。
性感染症によって卵管や子宮頚管などで炎症が生じることで不妊につながるとも判明しています。

4.環境ホルモンなど、生活環境が悪化している。

環境ホルモンとは、体内ホルモンの働きに影響をあたえる物質で内分泌かく乱作用とも呼びます。
この環境ホルモンによって生殖器の発育や機能になんらかの影響をあたえるといわれています。
環境ホルモン以外にも、不規則な生活習慣やストレスなどの生活環境が不妊症に関連します。

不妊治療に取り組む女性の多くの方が抱える悩みは、決して1人の問題ではありません。
さまざまな原因が重なりあい、赤ちゃんができづらいということがあります。
不妊の原因は女性だけでなく、男性側にも原因がある可能性もありますので、不妊治療に取り組む際はご夫婦で話し合って進めることが大切です。

治療に対して不安がある場合は、カウンセラーに打ち明けるのもひとつの手です。
まずは、抱え込まずに理解者に打ち明けることから始めてみてくださいね。
妊活


Posted by 東京 銀座 不妊治療 婦人科 女医|はるねクリニック銀座 / 院長ブログ